
知見と技
ローラン・ペリエ ロゼ、ピノ・ノワールの表現を極める
12月 2024
1968年以来、ローラン・ペリエは「マセラシオン」という、シャンパーニュ地方でも希少で特別な「醸し」の技術を培ってきました。ローラン・ペリエ ロゼの秘密は、このピノ・ノワールの精緻で豊かな表現を最大限に引き出す製法にあります。
ローラン・ペリエは、1960年からすでに「ヴァン ナチュール ド ラ シャンパーニュ」と名付けたワインを造っており、ブドウからアロマを引き出す技術と経験を培っていました。このようなワインは時を経て、1974年にAOCコトー・シャンプノワと規定されることになります。それまでメゾンが培ったアロマの技術は、新しいタイプのロゼ シャンパンを生み出すインスピレーションの源となりました。1968年、ローラン・ペリエは、画期的なロゼ シャンパンを発表します。ローラン・ペリエの紋章をあしらった特徴的なボトルをまとった、そのノンヴィンテージ・シャンパンこそ、ローラン・ペリエ ロゼなのです。
ローラン・ペリエは、いち早くロゼシャンパンを定義し、シャンパンの新時代を切り拓きます。他メゾンと一線を画した「マセラシオン」という独創的な技術によって、ローラン・ペリエは革新者たる定評を確立させます。シャンパーニュ地方で、ロゼシャンパンが正式カテゴリーとして規定されるのは1981年を待たなければなりませんでした。

ローラン・ペリエ ロゼのシャンパン造りでは、最も優れたブドウの樹と最良のクリュを入念に選び抜いています。それが可能なのは、長年にわたるブドウ栽培家との密接な信頼関係のおかげです。また、自社畑の特定区画をピノ・ノワール栽培に充て、必要に応じてグリーン・ハーヴェストなど特別な栽培方法を実践しています。
シャンパンを仕立てる際、モンターニュ ド ランスの南北の地域から主にグランクリュを中心に集めた10前後のクリュを、特に尊重しています。その中には、誉れ高きコート ド ブージーのほか、アンボネー、ブージー、ルーヴォア、トゥール・シュル・マルヌ(南部)、ヴェルズネー、ヴェルズィ、マイイ・シャンパーニュ(北部)、アイ、マルイユ・シュル・アイのクリュが含まれています。収穫期では、選定したブドウの樹の成熟度をミッシェル・フォコネ自らが見極め、収穫時期を指示しています。


収穫後、ピノ・ノワールの房は選果と除楩をへて、マセラシオンを行うステンレスタンクに投入されます。ピノ・ノワールのクリュごとにマセラシオンは行われ、ブドウ粒から果汁を抽出することができます。果汁は48時間の間、ワインパミスに8時間ごとに戻し入れられます。この段階をへて、果汁は果肉などの固形成分から分離され、残ったブドウ粒は圧搾されます。デブルバージュの後、果醪は醸造のため分けてステンレスタンクに送られ、アルコール発酵が始まります。


ローラン・ペリエのマセラシオンと醸造、そしてアッサンブラージュの技術が、選び抜かれたピノ・ノワールのクリュに宿るすべての芳醇さを解き放ったような、比類のないアロマを引き出すことを可能にしています。セラーでの長期熟成を経て、ローラン・ペリエ ロゼのエレガントな色合いは、ラズベリーを思わせる艶やかな色調から、サーモンピンクのニュアンスへと自然に変化していきます。トップノートでは、ラズベリー、スグリ、イチゴ、ブラックチェリーなどのベリー系果実のフレッシュさが、ひときわ豊かに、率直に香り立ちます。口当たりは、バスケットに溢れんばかりに集めた摘みたてのベリーが口を満たすような感覚を呼び起こしてくれます。

ローラン・ペリエ ロゼは、現在ではロゼシャンパンのあるべき姿を提示したという定評を得ており、世界の卓越した一流ホテルやレストランに選ばれています。豊潤なアロマとフレッシュさが、魚介類のマリネ、シャルキュトリー、スパイス香豊かな料理、レッドベリーのデザートなどと、大胆なペアリングを可能にしています。

